「今回、自分が確かに「飛び降りる」経験をしたんだってことはわかった。これからは・・・」 今日(21世紀に)生きている人間は、何百年か前に生きていた人とは違う人生経験を持っています。 私たちのバイオグラフィーを非常に劇的に変更してしまう、変えてしまうような出来事というのが起きます。 それが起きて来た時に、自分がもう知っている方法では対処出来ないといったものがある。 そして、未来が全くオープンに開いた形で私たちの前にある。 これは非常に特殊な状況だと言えます。過去はもう担ってくれていません。けれども未来はまだ認識できない形でしか、存在していません。そこの間に何があるのでしょう? “もうない”ということど、“まだない”ということの間にあるのは何なのでしょうか? “無”です。“ない”ということです。 それが“無”の秘密です。つまり“無”というのは、始まりでもあり、終わりでもあり得るのです。 今までの世界を置き去りにして、新しいものを始めるには勇気が必要です。 それは、孤独への勇気であり、もっと激しい言葉で言えば、“無”への勇気です。 10メートルの飛び込み台から飛び込む人は、“無”と言うものが何かということについて分かるのではないかと思います。 下を見ると上を見上げている人達がいます。 そして、後ろからもう次の人が降りようとしていて。 しょうがないと思って、一歩踏み出すわけです。 “無”に飛び込むこと。それをやれるのは、本当に無限大の信頼があって初めてできるのです。 周りに対しての信頼と自分に対しての信頼、両方なくてはいけないのです。  そして、その間に「境域を超える」ということが起きるのです。。。